特選 コスモスも 簪も揺れ 葱華輦 伊賀市柘植町 吉岡 好子
(評)「コスモスも簪も揺れ」が群行当日の好天と群行に盛り上がる雰囲気を伝えている。
会長賞 葱華輦 銀木犀の 風走る 伊賀市柘植町 菰下 明日香
(評) 斎王が乗る葱華輦は群行の主役だ。当然ほとんどの作がこれを詠んでいた。この作をを採ったのは「銀木犀の風」の動きである。十六歳の感性がとらえたこの風は実に爽やか。
入選 御簾上げて 斎王も見る 秋桜 伊賀市柘植町 橋本 秀子
秋仕舞して 群行の隊列に 宇治市木幡平尾 戸田 文代
花野へと 斎王群行 遠ざかる 伊賀市柘植町 西野 登志子
斎王の 秋日揺らして 禊の儀 伊賀市山畑 山下 久美
斎王の 揺るる簪 秋日濃し 伊賀市山畑 谷口 千代 (選者:俳誌「山繭」主宰 宮田正和氏)